クラウドコンピューティングとプリンター

iPadiPhone等、各種PDAの普及に対するプリンターとしての対応は、それらの普及の前提となるクラウドコンピューティングへの親和性を高める事、という事で、プリンター業界の雄ヒューレットパッカード社が、プリンター及びWebプリンティングソリューションを発表しています。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/06/08/044/index.html

ePrintではたとえば、BlackBerryPalm Pre、iPadなどの本来であればプリンタドライバを直接もたないモバイルデバイスであっても、電子メール送信機能さえあれば画像ファイルや文書ファイル、プレゼンテーションファイルなどをプリンタに送信して印刷が可能になる。ePrint対応プリンタにはすべてユニークな電子メールアドレスが割り当てており、ここから印刷指示が可能になっている。自宅にあるプリンタはもちろんのこと、オフィスのプリンタも指定できる。あるいは前述のようにFedEx Kinko'sの出張店舗といった公共の場所にあるプリンタを指定することで、現在プリンタが近場にない環境であっても印刷、ピックアップが可能だ。

こちらは具体的なサービスリリースでは無いけれど、少し前のグーグルからの発表です。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/04/19/006/index.html

プリンタドライバの役割をクラウドサービスに担わせることで、プリンタドライバを備えていないネットデバイスからのプリンタ印刷を可能にする「Google Cloud Print」を発表した。
Google Cloud Printは、ネットデバイスからの印刷リクエストをインターネット経由で「ネットワーク対応プリンタ」「パソコンに接続されたプリンタ」または「クラウドサービス対応プリンタ」に送信し、印刷ステータスをネットデバイスに返す。

プリンタ業界に対し、クラウド印刷サービスに対応するオープン標準プロトコルの作成と搭載を呼び掛けるグーグルと、まずプリンターありきでクラウド対応プリンターを製品化するHPのスタンスの違いは、そのまま両社のコアコンピタンスの違いに対応していて興味深いです。